コラム

フリーマーケットの歴史

ヨーロッパ
ヨーロッパには、昔から庶民の集まる“常設市場”的な市として『蚤の市(Flea market)』があった。(現在は観光地として有名な、フランスのクリニァンクール、イギリスのポートベロー等が挙げられる)。
ヨーロッパではアンティーク色の濃いマーケットが多い傾向にある。
アメリカ
アメリカでは、広大な土地と車社会えを反映して、スタジアム等を使って月一回、千台単位の車ごと出店が集う大規模なイベント(Flea marketの他、スワップミート、カーブートセール等とも呼ばれる)から発展していった。(ロスのローズボール等が有名である)。
しかしどちらも日本で言われているフリーマーケットとは大分異なる。
日本
80年に『リサイクル運動市民の会(74年発足)』が都立代々木公園でフリーマーケット開催した。
このような出発点が“日本型フリーマーケット(Free market)”として、欧米にみられない日本独特の発展を方向性付ける事となる。
80年代後半には、『リサイクル』に対する関心の高まりを背景に、原宿ホコ天と並ぶ “若者文化”として世間的認知が広まっていった。
90年代に入ると、バブル崩壊と景気後退に比例して、それまで見物する側だった人達も出店する側となり、参加者が一気に増え、会場数・開催数も増えた。
現在では、『フリマ』の愛称も広がり、特に都市部では日常の風景となっている。
最近の動向としては、『大規模イベント化』『対象の細分化』『形式の多様化』等の現象が進んでいる。

日本のフリーマーケットの特徴

欧米にはみられない日本のフリーマーケットの特徴は下記のような事が挙げられます。

※欧米では、出店者の殆どがそのようなマーケットを生業としている『中古業者』であり、出品する物は、商売を目的として仕入れられた中古商品である。また、そのマーケットの場は庶民の智恵として自然発生した為に、日本のような『リサイクル』というコンセプトは一切ないのである。(彼の地では、個人の不用品流通は、ガレッジセール、不用品情報誌、サルベーションアーミー、スリフトモール等が利用される)

日本のフリーマーケット、最近の動向

大規模イベント化
味の素スタジアム(旧東京スタジアム)、埼玉スタジアム2002、日産スタジアム(旧横浜国際総合競技場)、有明ジャンボフリーマーケットほか、大規模イベント会場やスタジアムを使った大規模開催実績を有する。
民間会場が中心に
集客ソフトとしての効果が注目され、商売施設、商店街での開催や、様々なイベントとの合同開催が増えている。
対象の細分化
「懐かし物マニア・コレクター市」(川越蓮馨寺、埼玉スタジアム2002)、「アート開放区」(日本丸メモリアルパーク他)等、家庭の不用品ではないものを扱う、特徴あるマーケットも出てきている。
形式の多様化
チャレンジショップ集合モールとも言える『常設型マーケット』(HOP100彩ほか)や、平日の期間限定マーケット等、参加者の需要に合わせた開催スタイルも増えている。又、インターネットオークションやインターネットフリーマーケット(マイフリマ,com等)家にいながら買い物・販売を楽しむ事も定着しつつある。
※フリーマーケットの一つの発展形式であるとも考えられる。